いただきます論争

毎日新聞に「いただきます論争」が載っていた。要約すると、以下のような感じだ。

  • お金を払って給食費を払っているのだから「いただきます」を言わせないで欲しい。(児童を持つ母親談)
  • お金を払って食べに来ているのだから、「いただきます」と言われるのには抵抗がある。(食堂の人談)

気になるのは、いずれの人も自分が正しいとして、他人にもそれを押しつけると言った点があることだ。思うに、日本は単一民族だから、多様性を認めない傾向があり、自分の価値観が正しいと思いこむような節が有るような気がする。ここで、基準となっているのは、お金というところに注目したい。前者は、学校にお金を払って、それに見合った食事をもらっているのだから、感謝するのはおかしいという考えだ。後者は、お客さんがお金を払って、それに見合った食事を提供しているのだから、感謝すべきなのはこちらの方だという考えだ。
昔の人は、食料の生産者である農家が密接な存在であったため、生産者に感謝していたのであろう。もしくは、今ほど生産技術が進んでおらず、天候に左右されていたため、無事に糧を与えて下さったお天道様や神様に感謝していた習慣の名残なのかも知れない。
何に感謝すべきなのか、何を基準にすべきなのか、もう一度考え直してみたいものである。

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