キリスト教は邪教です!

キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』 (講談社+α新書)
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ニーチェは、牧師の息子であり、そのような彼が何故アンチクリスト(原書の名前)という本を書いたのか、興味があったので、買って読んだのだが、正直言って本の内容には失望した。
ニーチェは、キリスト教のうち、イエス・キリスト以外の全てを否定していた。聖書・教会も否定していた。
絶対的存在である神の存在を全く否定しており、そこから、あらゆる教会関係のものを全て否定していた。
ここまで徹底的に否定されると逆に感嘆してしまうと共に、牧師の息子として教会の裏や、クリスチャンの弱い面など、負の面を多く見てきたため、否定的にならざるを得ない背景があったのではないかと想像してしまった。
牧師の息子は、父である牧師と対立することが多いと聞いたことがある。イエス・キリストの家族もそうだが、存在が身近過ぎるとかえって、見えなくなっている面もあるのではないかと思う。愛に出会うことが無かったため、あのような激しいニヒリズムになることが出来たのかと思うと、複雑な心境である。